Stack × Stack

はじめに

みなさんこんにちは。
福本研究室所属の新名沙耶です。

今回は、前回のワークショップで使用した、「STACK × STACK 」について紹介していきたいと思います!


遊び方・ルール

推奨する遊び方・ルールは以下の7つです。

遊び方手順
  1. 1段につき3つのピースを並べ、向きを交互にしながら18段のタワーを積み上げる
  2. 参加者のうちピースを抜き取る順番をじゃんけん等で決める
  3. 順番が来たら1回のターンで2つずつピースを抜き取る(2回まで抜き取るピースを変更可)
  4. ピースを2つ取ることができたら、ピースに描かれている2つのピクトグラムから質問を考え、次の順番の人に質問する
    ※ピクトグラムが何に見えるかは自由に解釈し、思い浮かばない場合は裏面の解釈例を参考にしてもよい
  5. 質問に対する回答は、次の人以外の参加者(観客も含む)が展開してもよい
  6. お話(質問と回答)ができたら抜き取ったピースをタワーに積み、質問者は次回ターン時に抜き取るピースの変更回数が+1回増える
  7. タワーが倒れた場合、倒した人が1つピースを選び、描かれているピクトグラムについてプレイヤー全員が連想する話を1つずつ話す


利用シーン



初対面の人同士が集まる場や、様々な年齢の方々が集まる場での利用を想定しています。
このツールが、いろんな立場の人がお互いのことを知るきっかけになればと思います。


制作過程

制作過程は、大きく6工程ほどです。

① 案出し

案出しは、夏休み(2019年8月上旬)から始めました。


1か月ほどかけて、
  • 今自分や周りの友人が困っていることは何?
  • どうしたら解消・軽減できる?
  • 何が作りたい?
などについてじっくり考えました。


② 出力データの制作

まずは手描きでピクトグラムをざっくり考えていき、ある程度まとまったらイラストレーターでサイズや線の太さを調整しながら作っていきました。

1週間ほどで60個程度のピクトグラムをデータ化。寝不足の毎日…計画性の大切さを学びました。


③ 材選び・切り出し

材は、色味と木目の出方、軽さに惹かれて、「杉(スギ)」を採用しました。
香りも好きです。

温かみと親しみやすさを出したかったので、木を使用することは初期段階で決めていました。
切り出しは昇降盤で行いました。


④ 材のバリ取り・研磨

バリ取りと研磨は1つ1つ紙やすりで行いました。
優しい雰囲気にしたかったので、角はまんまるになるまで削りました。

自宅でのんびり行っていたので、1週間ほど自宅が木工房の香りに包まれました。


⑤ 彫刻



ピクトグラムの彫刻はレーザーカッターで行いました。
イラストレーターで作成したデータを保有したPCとレーザーカッターとを接続し、出力します。
(詳しい出力方法も記事にしたいと思います!)


彫刻されていく様子がガラス越しに見えるので、自分の描いた絵が形になっていく様に感動しました。


⑥ パッケージのデータ作成



本体が作り終わったら、パッケージの制作に取り掛かりました。
最初にイラストレーターで箱の展開図を制作しました。

次にロゴデザインを考え、そこからレイアウトを考えていきました。
デザインコンセプトは「お菓子の箱」です。


⑦ パッケージの出力・組み立て



プリンターで出力し、組み立てます。
全4色作りました。




無事全ピースがすっぽり収まる箱に仕上がりました!


制作のキッカケ

普段、友人と話をしているとき、

友人A

〇〇ちゃんと仲良くなりたいってずっと思ってるけど、チキって話しかけれんわ~

友人B

〇〇でバイトしたくてさ。電話せんといかんけど緊張するし面接も緊張する~ムリ!

友人C

就活本格的に始まるけど、自分の良い所とかわからん。いざ面接始まると緊張して言おうと思ってたこと飛ぶし…

なんて話をたびたび耳にします。私自身もそんな悩みにとても共感します。

でも、「人とコミュニケーションをとることが苦手」や「自分の長所や特徴がよくわからない」などの理由で、せっかくの縁やチャンスを逃してしまうのって、とてももったいなくない?と私は感じるのです。

実際、「この人とはあんまり性格が合わなそうだな」と思った人ほど、話してみたらめちゃめちゃ気が合った、というケースは少なくなくて、私自身過去に何度も経験しました。

このような経験から、友人や私自身の抱える悩みを、何かツールを介することで少しでも解消できないかな?と考えていたところ、
「悩み×楽しいこと(ゲーム)=解消・緩和」につながるのでは?
と思い立ち、STACK×STACKを制作するに至りました。


おわりに

今後、さまざまなシーンでSTACK×STACKを使用したワークショップを開催していこうと考えています。

すこしでも、話すこと・コミュニケーションを取ることに対する苦手意識を持つ人にとって、克服のきっかけになればと思います。

また、「就職活動」や「グループワーク」のシーンでも活躍できるようなツールになることを目指し、今後さらなる改良を続けていきたいと思いますので、ぜひご期待ください!


最後まで読んでくださりありがとうございました。