2020年5月1日に公益社団法人日本都市計画学会より2019年度日本都市計画学会賞 論文奨励賞を受賞しました。
受賞概要
題目:地域の自律的な復旧に寄与する企業の特徴に関する研究
[memo title=”授賞理由”]
本研究は、災害後の緊急対応や復旧のプロセスにおける地域の起業の役割に着目し、企業による復旧活動支援を「業助」と名付け、東日本大震災後の宮城県岩沼市における企業の「業助」の実態を調査するとともに、そのような役割を果たした企業の特徴に関する定量的な分析を行ったものである。
企業による復旧支援の実態、意識等から、企業が復旧活動支援に関わる条件を実証的に明らかにした。具体的には、地元にルーツを持ち災害前から地域に関連する活動を行う企業ほど「業助」を行っているという結果を導いている。
企業による「業助」の特性と、土地利用や立地、あるいは平常時の活動特性等との関係については明らかにされていないが、企業による復旧活動支援に着目したユニークさ、丁寧な実証分析、得られた知見の有用性は高く評価できる。
よって本研究は、日本都市計画学会論文奨励賞に相応しいと判断した。(以上、日本都市計画学会より引用)
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授与機関
公益社団法人 日本都市計画学会
論文奨励賞の授賞対象
都市計画に関する将来性・発展性が顕著な研究論文を最近(過去1年以内)発表した会員(個人)を対象とする。
受賞に際して
東日本大震災から9年2か月が経過し、この間、継続的に調査している内容を「企業による共助―業助」と概念を提唱し、その体系化について試みた内容で、博士論文としてまとめ、書籍として発刊しました。
これらの内容について実に8年間の時間をかけて、漸く一般向けに情報を発信することが叶いました。その内容について評価頂けたことは本当に有難いことだと思います。
授賞理由にも記載されている「業助の特性」については、科研費若手研究が採択されましたので2020年~2023年に取り組む計画です。
関係者のみなさまには、研究に専念できる環境づくりについて平素より様々なご支援を頂きありがとうございます。
引き続き、新規性のある研究とその試行錯誤を実践できる教育環境の実現に励みたいと思います。