はじめに
福本研究室の堀川です。
「新潟ぱるた」は「楽しみながら新潟を学ぶ」をコンセプトとした教育教材です。新潟県の各市町村の形に切り分けられたピースを使い「①パズル遊び」、「②かるた遊び」、「③タワー遊び」の3種類の遊びを楽しむことができます。
それぞれの遊び方を通じて、新潟について(各市町村の名前や位置関係、特産、名産、観光、統計情報)学ぶことが出来る仕掛けが施されています。
「新潟に住んでいても新潟について分からないことが多い」という問題を解決するために福本先生の指導の下、開発をしました。
利用シーン
長岡造形大学の学生や長岡市内のこどもを対象に新潟について楽しみながら学ぶ場づくりを行っています。
パズル遊び
各市町村の形に切り分けられたピースをパズル形式で組んでいき新潟県全体の形を完成させる遊びです。
新潟県全体の形や各市町村の配置関係を学ぶことを狙いとしています。
数人で一緒に新潟県を完成させる協力プレイ、一番早く新潟県を完成させられるか競うタイムアタックの二種類の遊び方が楽しめます。
各市町村のピースには小さく数字が記入されています。同じ数字をくっつけることで各市町村の配置関係がわからない方でも楽しむことができます。
かるた遊び
「新潟ぱるた」に付属している新潟ガイドに各市町村の特産、観光、文化を盛り込んだ読み札が記載されています。
新潟ガイドを読み札、各市町村のピースを取り札としてかるた遊びを楽しめます。(読み札例:世界に誇るカトラリー燕市)
かるた遊びは各市町村の特産、観光、文化を学ぶことを狙いとしています。
また、各市町村の人口や面積といった統計ランキングを各市町村の最終得点にすることで新潟県の統計的な情報を学ぶこともできます。
タワー遊び
各市町村のピースの名前を言いながら一人ずつ積んでいき、タワーを崩してしまった人が負けというゲームです。
各市町村の名前や形、面積などを学ぶことを狙いとしています。
市町村によって大きさが異なるため、積んでいく順番で戦況が大きく変わります。すべての市町村を積むことができたらみんなで喜びましょう。
「新潟ぱるた」制作の動機
私は生まれも育ちも新潟県の生粋の新潟県民です。
現在私が在籍している長岡造形大学では県外出身の割合が約7~8割ということもあり、入学当初は県外出身の学生に「新潟ってどんなものがあるの?」と聞かれる場面が多々ありました。ですが、その時の私は新潟の魅力をうまく話すことができませんでした。
新潟にずっと住んでいるのに新潟の魅力について少ししか理解していない・・・ということに気づきました。
そして同時に、県外から新潟県にやってきた学生も大学、アルバイト先、自宅の往復で新潟の魅力をすこししか知らないまま卒業してしまうということです。
新潟県で生まれ育った若者、進学の縁で新潟県にやってきた若者が新潟県の魅力の多くを見過ごしたまま県外に出て行ってしまうということがとてももったいないと感じ、私の中での問題意識となりました。
そんな中、大学の授業で、福本先生の講義や防災トランプを体験し、遊びを通じて学ぶことができ、何より楽しさや楽しい時間を過ごすことが人々を惹きつけるということを学びました。
この考え方をもとに「楽しさ×新潟学習」といった切り口で新潟について学ぶツールを開発しようと考えたのがきっかけです。
おわりに
長岡駅大手口より徒歩6分のところにあるナデックベース(旧大和ビル)での「新潟ぱるた」体験会を開催しています。
また「新潟ぱるた」の教育的な効果や社会的意義を研究していきます。
社会実装、体験会の運営、研究による教育効果の検証によって「新潟ぱるた」の活動を進め、新潟について知ってもらう、伝えるというシンプルな活動を新潟県全体で面的な活動につながるよう動いていければと思います。