建築・環境デザイン演習Ⅲ 後半スタジオ
海と山、沿岸・内陸地域でまちの回路をつくる

スタジオの主旨

対象地域は長岡の支所地域の1つ「寺泊

長岡市は、2005-2006年にかけて1市6町2村(中之島町・越路町・山古志村・小国町・三島町・和島村・寺泊町・栃尾市・与板町)と合併し、その後2010年に川口町と合併し、現在の市域と人口になっています。
これらの地域は「支所地域」と呼ばれ、長岡市の中でも特に自然豊かで地域の歴史や固有の特徴を有する一方で、人口減少が著しい地域であり、「地域行事の衰退」「管理不全な空き家・空き地の増加」「自然環境の荒廃」など多くの問題を抱えています。

今回対象地となる「寺泊」も支所地域の1つであり、海や緑等の豊かな自然環境、水族館や魚の市場通りなど休日で観光客で賑わう場所、お寺等の文化資源、その他萌芽的な取り組みが生まれているものの、それらは「スポット」であり、寺泊エリア全体は人口も減り、閑散としているところが多くなっています。

そこで、本スタジオでは、人口減少時代において地域で活躍する一歩目を踏み出すための基礎的な力を育くむことをねらいとし、みなさんには、寺泊エリアの文脈を読み、人口減少が進む地域において「まちが元気になるプログラムや空間創出の在り方」を提案することにチャレンジして頂きます。

スケジュール

【第01回】ガイダンス + 現地踏査@寺泊 (福本・榎本)
2024年11月13日(水) 14:40~17:50 (14:35 学生駐車場集合)

  • 14:40- 長岡造形大学 学生駐車場 出発 (14:35集合)
    課題説明、グループ分け(2人)、車窓観察
  • 15:20- 魚の市場通り
  • 15:40- 漁港
  • 15:50- 寺泊の「寺」
  • 16:30- 車窓観察「寺泊水族館」「金八」「寺泊温泉」「キャンプ場」
  • 16:50- 寺泊支所 or はまなす(長岡市寺泊支所の方にお話を伺います。)
  • 17:20- 長岡造形大学へ

【第02回】レクチャー + 文脈解読 @302コンピュータ演習室 (福本・柏原・北)
2024年11月20日(水) 14:40~17:50

  • 成果想定イメージ (教員より)
  • ベースマップ作成方法 ※全員「自分で」作れるようになる
  • 年代別空中写真の比較と判読
  • QGISで対象地域の環境情報を読み込む
  • 文献調査、資料収集

【第03回】現地踏査@寺泊 (福本・榎本)
2024年11月27日(水) 14:40~17:50 (14:35 学生駐車場集合)

  • 14:40 長岡造形大学 学生駐車場 出発
  •    車窓観察
  • 15:10 寺泊駅
  • 15:20 寺泊港
  •    各自調査
  • 16:20 寺泊港出発
  • 16:30 寺泊駅出発
  • 16:40 介護老人保健施設 てらどまり 木村勝一さんからお話を伺います。(お住まいは寺泊港近く)
  • 17:20 造形大へ
  • 17:50 長岡造形大着(押す可能性も…)
    木村勝一さん(30代)は寺泊在住で「波音(はね)」という寺泊の地域団体を主催されている方です。
    ※地元民とのつながりが強い方なので、質問事項や紹介してほしい人など事前に質問を募集します。

【第04回】リサーチ課題に関するエスキース @102 (福本・北・榎本)
2024年12月04日(水) 14:40~17:50

  • 各グループ単位でリサーチ課題の状況を共有
  • エスキース

【第05回】リサーチ課題に関するエスキース or 現地調査も可 @102 (福本)
2024年12月11日(水) 14:40~17:50

  • 各グループ単位でリサーチ課題の状況を共有
  • エスキース
  • 現地調査、フィールドワークをする場合は前日までにClassroomにて返信

【第06回】リサーチ課題発表 @102 (福本・柏原・北・榎本)
2024年12月18日(水) 14:40~17:50

  • 各グループ単位でリサーチ課題の成果発表
  • 個別にプロポーザル課題に向けた現時点の考えを共有
    ※スライド1~数枚程度で「こんな提案にしたい」がわかればOK

【おまけ】個別課題エスキース @zoom (福本)

  • 個別にLINE等で面談予約をしてください
    ※12月27日~1月5日はお休みです

【第07回】プロポーザル課題発表 @102 (福本・柏原・北・榎本)
2025年01月15日(水) 14:40~17:50

  • 個別にプロポーザル課題の成果発表
  • 講評(寺泊支所、寺泊住民の方が参加する可能性があります※調整中)

課題設定

本スタジオでは「リサーチ(調査)課題」と「プロポーザル(提案)課題」の二段階で課題を設定しています。
※各課題の図面や模型は最終プレゼンに加え共有の時間を別途設けますので捨てないように。

第一課題:リサーチ課題

2024年12月18日(水) 14:00までに提出
提出物:A1パネル2枚以上のリサーチ結果
※パネルには必ず対象地域の地図データが含まれていること
※パネルには必ずまちを捉える視点でリサーチした成果が含まれていること

寺泊エリアの「海・沿岸部」「山・内陸部」またはその両方を対象に

「自然軸」「空間軸」「生活軸」「歴史軸」

のうち「2軸以上」を含めたテーマ(まちを見る・捉える視点)を決めて頂き、徹底的にリサーチして頂きます。

例えば、飲食店に注目する、子どもの遊び場に注目する、空家に注目する、寺と参道に注目する、地域の花に注目するなど、独自の視点でテーマを設定しましょう。

寺泊地域には何もないのか、魅力があるのか、問題があるのか、みなさんの視点でくっきりハッキリさせるリサーチに取り組みます。

まちを見る目(観察眼)とまちの文脈を読み解く力をつけます。


原則2人チームで取り組んで頂きますが、車移動などは各自乗り合わせができるよう協力し合ってください。第一課題の調査結果は全員で共有します。

また、バス代が高い地域ですので使用を前提に往復できるバス券を1日分支給する予定です。平日と休日で様相が異なりますので、どこか都合の良い休日になるべく長時間調査してみてください。

※Googleストリートビューを駆使して調査することも、そこそこ有効です。
 現地調査前に見ておくと様々な発見があるかも!

第二課題:プロポーザル課題

2025年01月15日(水) 14:00までに提出
提出物:A1パネル1枚以上のプロポーザル
※パネルには必ず対象地域の地図データが含まれていること
※パネルにはリサーチを踏まえた提案が含まれていること
※提案には誰と誰をつなぐものなのか、誰が元気になるのかなど対象と嬉しい理由を含めること

ご自身の提案力をつけて頂きたいため、原則1人で取り組んで頂きます。

成果想定のイメージは様々ですが、基本的には「まちが元気になるプログラムや空間創出の在り方」になります。提案の一例を第二回のレクチャーの際に例示する予定です。

担当教員
(困ったときの相談相手)

わからないことも多いかと思いますが、一緒に楽しく進めていきましょう!

困ったら、いや、困っていなくても、いつでもご相談ください。

福本 塁 准教授
(専門:コミュニティデザイン)
主担当
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柏原 信幸 准教授
(専門:ランドスケープデザイン)
第2回/第5回/第7回
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北 雄介 准教授
(専門:都市の様相)
第2回/第5回/第7回
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榎本 淳 (非常勤講師)
(専門:まちづくり)
第1回/第3-5回/第7回
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