燕市防災リーダー研修会でワークショップを実施しました。

燕市 防災リーダー研修会



燕市では地域防災活動の活性化を目的に「防災リーダー」の育成とフォローアップ研修を毎年行っています。

地域防災活動の活性化には、

  1. 防災リーダーが防災知識を得る
  2. 防災リーダーの情報交換の場
  3. 地域防災活動の場で活かす

といった流れが不可欠です。

今回は「地域防災活動の場で活かす」ことにつながる「防災リーダーの情報交換の場」づくりとしてのワークショップを実施しました。


澤田 雅浩先生による講演「コロナ禍と地区防災 -何が変わるのか 変わったのか-」



「防災リーダーが防災知識を得る」ためのプログラムを担当されたのが兵庫県立大学大学院の澤田 雅浩先生でした。


コロナウイルスの流行に伴い、人々が直面するリスクが高まったと想定した場合、高まった分を脆弱性や暴露(被害の大賞)を減じる努力で相殺する、つまり、より一層、地域住民の防災努力が重要になるというお話を頂きました。そして、それらの実効性を高めるにはコミュニケーションが重要であると捉えられる講演内容でした。


また、地域において「災害直後に命を守る行動」と「災害後から生活再建までに命を守り続ける生活」の両視点から住民目線でどのような判断プロセスが考えられるかを図示頂きわかりやすく解説され、とても参考になりました。



参加者のみなさまもとても真剣に聞かれておられ、今後の防災活動の基礎知識として有意義な講演でした。



ワークショップ「研修後に実施する3つの取り組みを決めよう」



手指消毒、マスク、フェイスシールド、換気等、できる限りワークショップにおける感染症予防策を講じた上でワークショップを行いました。



  • ワークシートの記入
  • ペアで情報交換
  • グループで情報交換
  • 印象に残ったことインタビュー
  • 澤田先生によるまとめ

上記の手順で実施し、以下に示すワークシートを準備し、





これを活用することで「個人の視点で災害時の被害や状況を想定し、グループの情報交換を通じて研修後に実施する取り組みを決めて頂きました。



来場者の声

[box class=’box2′]コロナ禍で自治会でも集まれない中、講演やワークショップの内容を回覧板で回して意識啓発をすることにしました。[/box]
[box class=’box2′]ワークシートは防災意識を再確認できる内容になっており、良かった。[/box]
[box class=’box2′]近所の助け合いのために改めて話すこと、声をかけることを意識しようと思った。[/box]
等の意見をお寄せいただきました。

また児童館の運営者の方や聴覚障害をお持ちの方向けの取り組みをされている方等、防災リーダーとして意識の高い方も参加しておられ、今後の連携が考えられ楽しみな出会いともなりました。



おわりに



ご存知の方も多いかもしれませんが、澤田 雅浩先生は2016年度まで、長岡造形大学造形学部建築・環境デザイン学科の専任教員をされていました。

そう、つまり、福本の「前任者の先生」であり、福本は澤田先生の後任の教員として着任しました。



長岡造形大学に着任するまで直接の面識はなかったのですが、澤田先生の著書・論文は研究の参考にさせて頂いており、博士論文の概要を英文として出版した「Corporate Contributions to Community Resilience after the Great East Japan Earthquake Disaster」でも共助の概念について引用させていただいていたり、大学院入試の際には専門科目を学習する書籍の著者の一人であったりと「自助・共助」の概念を検討し、実践活動を推進する上で欠かせない取り組みをなされている先生です。




間違いなく澤田先生の存在なしには今の自分の取り組みは学術的に成立しなかったと思います。




その澤田先生とこうして実践の場を共にできること、とても光栄に感じております。

澤田先生の実践や取り組みを参考にさせていただきながら、今後も燕市のみなさまと地域防災の活性化に取り組ませて頂ければと思います。



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この記事を書いた人

「コミュニティデザイン」、「都市防災・防災まちづくり」、「教育方法・教材開発」の分野における研究や実社会への適用を行っています。 特に、「災害から地域が自律的に復旧する仕組み」の実現に力を入れて取り組んでいます。

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