手を動かしてみた

はじめに

祖母の所有している築50年の平屋アパートをリノベしています。今年の7月に長く住んでいた人が退居しました。約30年住まれていて、手直しがかなり必要な状態。

手直しするかどうしようか悩んでいるところで私がやってみたい!と言ったらやってみれば?と不安が大きそうでしたがどうにかやらせてもらえることに。

去年の夏休みに地元の友達と会う機会がありました。社会人も学生もいて興味あることも専門なことも住む場所もみんな違う5人です。やっていることの楽しさややりがい、それと同じくらいの苦労や努力もみんなで話しました。結論、みんな地元が落ち着くそうで将来みんなで何かしたいね〜というはなしに…

わたしの頭の中で「あのアパートを拠点にして、みんなで集まりたいなぁ」そんな光景を浮かべました。なにか活動するのか、ただの遊び場になるのか、全く考えずに…

地元で活動するなら地元のことを考えてみよう!ということで調べてみたり歩いてみたり。
結局アパートもそうなりそうだった空き家問題というものに目を向けてみようと思いました。

アパートで現状調査

まずアパートを訪れて、実測をして簡単な図面を書きました。



そして、畳と床板を剥がし床下を覗いてみる。
ネットやYouTubeを使って調べてみてもなかなか手が進みません。


それと同時に山梨の空き家問題について研究している友達に会ってあれこれ話したり市役所に話を聞きに行ったり。空き家問題は突っ込めば突っ込むほど難しくて、大きすぎる問題だと実感しました。「外の人に向けてどうこうするより、住民が楽しんでいればいい町になって人が集まって来る。」この言葉と山梨で行われている実際の空き家活用を知って、考え方が大きく変わった気がします。


この空き家問題を考えるタイミングで、山梨で古民家をセルフ改修して移住してきた方と繋いでもらうことができました。ずっと東京で建築をやられてきた方で、セルフ改修した自宅はとても素敵でおしゃれ、理想的な暮らしをしていました。
まずはアパートに来てどう手をつけていくか見てもらいました。作業順とこの材が良いよとか、やり方まで丁寧に教えてもらいました。


作業開始

よし、手を動かそう!
昔ながらの繊維壁。これを剥がしました。この後は漆喰ぬりたいなぁと考えながらとりあえず手を動かしました。
そして押入れ解体。二つの部屋の間にある押入れと壁をこわしました。





めちゃめちゃ楽しくて、壁が抜けて明るくなった部屋を見ると嬉しくなります。やっとリノベしてるんだ!と実感しました。
使わなくなった畳の解体してみたり、湿気でやられている壁を抜いたり。できることを少しずつ進めました。





次の作業は床下の整備をして、床板をはること。
4月からはアパートの作業をしたり、リビセンで買った板材を使ってテーブルや椅子を作ったり、計画的に進めていきたいと思っています。


建物(空き家)を扱うには、どういう使い方をするのか、費用はどれくらいかかるのか、最後までやり遂げられるのか、やはり責任は大きくて、現実を見なきゃいけなくて、ふわっと友達と集まりたいなぁ〜だけでは進められない、自分で始めたことは1人でもやりきる覚悟と行動が伴わないと進めていけないことを強く感じました。


おわりに

今まで提案しかしたことがなくて、自分の手を動かすことがなかったので、今回のこの活動はワクワクで溢れていました。


空き家問題について実際に取り組んでみるとその難しさを知って、でもより身近になって、この問題への意識が大きく変わりました。


空き家問題解決の最初の一歩である、住民が楽しんでいる町を目指して、わたしは笑顔が増える活動をしたいと考えています。


日常の中にあるちょっとした幸せを共有できる場所、自然に笑顔になれる時間を作りたいです。


今のワクワクするものは花。
花を持って町を転々としてみたいな。
「あ、かわいい!お家に持って帰ろ〜」っていうような日常に入り込める幸せを提供するのが今の理想です。


3ヶ月後には違うことを考えているかもしれない。


どうやってこの空き家問題と関わるのかまだまだ模索中ですが、手を動かしてみて新しいことを感じて学んで、ワクワクすることで関わっていきたいです。